ドメーヌ

ロワール河とソローニュの森の合間で

ロワールの名高い古城が点在するロワール地方と、森や沼地に覆われたソローニュ。ドメーヌは、ブドウ畑、森林、牧草地と荒地など、変化に富んだ、豊かな生態系が息づく風景の中に、約30ヘクタールにわたって広がります。リオネル・ゴソームとそのチームは、トゥーレーヌやトゥーレーヌ・オワリーの上品な味わいを生むソーヴィニヨン・ブランの地、「オワリー」のテロワール独特の魅力を最大限に引き出すことに、日々尽力しています。

テロワール

ドメーヌは、北にロワール河、南にシェール川が流れ、東にはシャンボール城、西にはシュノンソー城が佇む、ロワール=エ=シェール県の「ソローニュ・ヴィティコール」と呼ばれるブドウ栽培地域に位置しています。トゥーレーヌ、シュヴェルニー、クール=シュヴェルニー、そして最近ではトゥーレーヌ=オワリーなどのAOC(原産地統制名称)があります。

Carte de la Vallée de la Loire montrant l'emplacement de l'appellation Touraine Oisly et le terroir du vigneron Lionel Gosseaume, avec les communes de Oisly, Chémery, Choussy, Le-Controis-en-Sologne, Couddes, Méhers, Sassay, Soings-en-Sologne, et Saint-Romain-sur-Cher.

雄大なロワール河とその支流シェール川に挟まれたこの広大な台地は、ゆるやかな斜面がつらなるなだらかな丘陵地です。土壌は、砂礫質から石灰質の砂地、石混じりの粘土質までさまざまですが、ドメーヌの畑は主に粘土質の砂地です。この土壌は、夏場の水不足の影響を受けにくいという特長を持ち、海洋性気候と大陸性気候の二つの影響も相まって、芳醇なアロマを生み出す理想的な環境が整っています。

AOCトゥーレーヌは、1939年に「コトー・ド・トゥーレーヌ」として誕生し、ロワール=エ=シェール県とアンドル=エ=ロワール県にまたがる広範な地域に広がっています。ここで造られるソーヴィニヨン主体の白ワインは、フランス国内外で高く評価されています。一方、トゥーレーヌ・オワリーは、ソーヴィニヨン・ブランを使用して造られる白ワイン専用のアペラシオンとして2011年に誕生しました。この新しいアペラシオンを通して、独特の個性をもつこのテロワールの優れた品質と、ソーヴィニヨン・ブランとの完璧な調和が認められたわけです。

ワイン造りに携わる人々

リオネル・ゴソームが家族経営のブドウ畑を引き継いだのは、40歳を目の前にしてのこと。トゥーレーヌ地方のワイン造りの家系に生まれながらも、家業を継ぐことに抵抗し、それまで長い間、ワイン造りとは異なる道を歩んでいました。ところがとうとう、ブドウ栽培とワイン造りの魅力に惹かれ、2007年に小規模ながらブドウ栽培に着手。別の仕事と並行しながらでしたが、2010年の収穫時にはすっかりワイン造りの世界にはまり込みました。リオネルはこの土地の生まれです。幼い頃、シュシー村の、両親のダニエルとピエールの畑に足を踏み入れたのが、彼とワインの最初の出会いでした。この村では現在もなお数区画を栽培しています。 現在、ジャネット、リュシー、アレクシ、アントニー、ジュリアンが加わり、苦難と喜びを分かち合いながら共に最高のワイン造りを目指しています。そして、熟練者としての貴重な経験を共有してくれるクリスチャンの存在も忘れてはなりません。
Vignerons taillant les sarments de vignes anciennes dans le vignoble de Lionel Gosseaume, illustrant les pratiques traditionnelles de viticulture sur le terroir de Touraine-Oisly.

ブドウ畑

“現在、ドメーヌの35ヘクタールのブドウ畑は、トゥーレーヌ=オワリーの9つの村のうちの5つ、つまり家族のルーツであるシュシー(Choussy)、最西端のトゥネ(Thenay)、名称の由来となったオワリー(Oisly)、最東端のサセ(Sassay)、そしてコントル(Contres)にまたがっています。 土壌は、トゥーレーヌ=オワリーで最も多いソローニュ砂土が中心で、一部の区画では「ブルネ・ペリュシュー(Bournais Perrucheux)」や「ペリューシュ(Perruches)」と呼ばれるやや粘土質の土壌も見られます。 ブドウの木は、リオネルの祖父ポール・ゴソームが1957年に植えた最も古いものも含め、トゥーレーヌ=オワリーの代表的な品種であるソーヴィニヨン・ブランが主ですが、この地域の特徴である多様性も大切にし、メリエ=サン・フランソワ、ムニュ=ピノー、シュナン、シャルドネ、ガメイ、コット・ガルノン、ピノー・ドニス、カベルネ・フランなどの品種を育て、個性豊かなキュヴェを生み出しています。”